豪雨被災地

 国税庁はこのほど、九州地方を中心に大きな被害をもたらした昨年7月の豪雨の被災地について、相続税や贈与税の算定基準となる路線価を減額させることを発表しました。対象は特に被害の大きかった熊本県内全域に加えて岐阜、島根、福岡、大分、鹿児島の一部地域。減額率は地域ごとに異なり、最も補正率の大きい熊本県球磨村などでは路線価が3割減されます。

 昨年7月に発生した豪雨は、九州、中部地方に記録的な雨量をもたらし、河川の氾濫、地滑り、土砂崩れなどによって84人の命が失われたほか、家屋も1621棟全壊、4504棟半壊など甚大な被害をもたらしました。今回発表された相続税路線価の減額補正は、19年9月3日~20年7月2日に土地などを相続したか、20年1月1日~7月2日に土地などを贈与された人が対象で、あてはまる人は昨年の路線価に調整率を掛けて土地の評価額を計算できるというもの。最も補正幅が大きかったのは、熊本県球磨村全域と人吉市の一部、大分県日田市の一部で、「0.7」の補正率が適用されます。そのほか岐阜県下呂市の一部と鹿児島県鹿屋市の一部が0.75などとなっています。

 自然災害の被災地に路線価の減額補正が行われるのは、1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災、16年の熊本地震、18年の西日本豪雨、19年の台風19号に続き6例目。18年からは3年連続となります。なお今年1月にはコロナ禍を受けて、自然災害以外では初めての路線価の減額補正も行われています。

<情報提供:エヌピー通信社>